男性にのみ、とてもデリケートな位置に存在する前立腺が炎症を起こすことがあります。前立腺炎はどのようにして診断するのか…気になっているが受診をためらっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では前立腺炎にはどのような自覚症状があり、泌尿器科ではどのようにして診断を行うのかを具体的に解説します。
前立腺炎の自覚症状
前立腺がなんらかの要因で炎症を起こすことを前立腺炎と言います。
では、どのような症状がある場合に前立腺炎を疑い、泌尿器科を受診したら良いのでしょうか。
前立腺炎の疑われる症状
急性の前立腺炎の場合、排尿時に痛み、熱さ、残尿感などを覚えます。尿の濁りや血尿などが見られる場合もあります。また、射精や排便の際にも痛みなどを覚える場合もあります。
さらに、発熱やだるさ、筋肉痛、食欲減衰などの全身症状が伴う場合もあります。慢性の場合は性器周辺だけでなく下半身全般に症状が現れることもあり、前立腺の病気とは気がつきにくい場合もあります。
自分で肛門に指を入れて前立腺を押すと強い痛みがありますが、細菌性の場合は細菌を拡散させるおそれもあるので圧迫やマッサージはしないようにしましょう。
排尿時の不快感や下半身全体の不調が見られる場合には、前立腺炎の場合も他の泌尿器の病気である場合も考えられますのでまずは泌尿器科を受診してください。
前立腺炎の診断
泌尿器科では実際に前立腺炎をどのようにして検査・診断するのかをご紹介します。
触診
肛門より医師が指を挿入して直腸の内側から前立腺を軽く圧迫して、痛みがあるかを調べます。
自覚症状は全身に及ぶことも多いのですが、体外からはわかりにくい前立腺に痛みがあることで前立腺炎と診断するため、触診は必ず行います。プライバシーなどには最大限の注意が払われますので安心して診察を受けられます。
尿検査
前立腺の痛みから前立腺炎と診断しますが、その具体的な原因を突き止めるために尿検査を行います。細菌や白血球の検出により細菌性・炎症性であるか否かを診断し、また性感染症が原因である場合も調べます。
泌尿器科では診察に入る前に採尿をお願いする場合もあります。
その他の検査
より詳細に病態を把握するため、医師の判断により追加で超音波検査、血液検査、クラミジア検査などを行う場合もあります。
まとめ
前立腺炎は自覚症状があっても前立腺が原因とは簡単にはわからない場合も多い病気です。
部位が部位だけに受診をためらわれる方も多いのですが、治療が遅れてしまう原因となってしまいますし、他の重大な病気が隠れている場合もありますのでそれと疑われる場合には早めの受診をおすすめします。
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