膀胱がんの治療で、膀胱全摘除術を行うことがあります。膀胱全摘除術とは、どのような手術なのでしょうか。特徴と手術方法、用いられるケースについて解説いたします。さらに、最新治療のひとつであるロボット支援膀胱全摘除術の特徴やメリットも紹介します。理解を深めたい方は、参考にしてください。
膀胱全摘徐術とは
膀胱全摘除術は、名称の通り膀胱を摘出する手術です。基本的には、全身麻酔をかけてから下腹部を切開し、尿管を切除したのち膀胱を摘出します。男性の場合は骨盤内のリンパ節、前立腺、精嚢(必要に応じて尿道)、女性の場合は骨盤内のリンパ節、子宮、膣壁の一部、尿道を一緒に摘出するケースが多いようです。膀胱を摘出するため、術後は新たな方法で尿を体外へ排出しなければなりません。この目的で、尿路変向術が併せて行われています。
膀胱全摘除術は、筋層浸潤性膀胱癌と悪性度の高い筋層非浸潤性膀胱癌などで行われています。開腹での膀胱全摘除術が基本ですが、一部の医療機関は腹腔鏡下膀胱全摘除術、ロボット支援膀胱全摘除術を行っています。
ロボット支援の膀胱全摘除術とは?
ロボット支援膀胱全摘除術は、手術支援ロボットを用いて行う膀胱全摘除術です。具体的には、体にあけた小さな穴からロボット鉗子を挿入し、執刀医が3Dモニターで確認しながら手元のコントローラーでロボット鉗子を操作して、膀胱を摘出します。ロボット支援膀胱全摘除術には、以下のメリットがあります。
- 3Dモニターにより、腫瘍と臓器の位置を正確に把握できる
- ロボット鉗子は人間の手首以上の可動域をもっている
- 手振れ補正機能により正確かつ安全な手術を行える
- 傷が小さいため術後の痛みが少ない
- 傷が小さいため術後の回復が早い
- 開腹手術に比べ出血量が少ない
このように、メリットの多い最新治療といえるので、ぜひ試してみたい治療でしょう。
膀胱全摘除術の負担は最新治療で軽減できる
膀胱全摘除術は、膀胱と前立腺、子宮などを摘出する手術です。主に、筋層浸潤性膀胱癌と悪性度の高い筋層非浸潤性膀胱癌などで行われています。開腹手術が基本ですが、一部の医療機関はロボット支援膀胱全摘除術を行っています。同手術法のメリットは、正確かつ安全な手術を実現できる点と患者にかかる負担が小さい点です。
我孫子市では、我孫子東邦病院の泌尿器科がロボット支援手術を行っています。2019年の実績は144症例にもなります。体にかかる負担を少なくしたい方は、我孫子東邦病院で相談してみてはいかがでしょうか。