なぜ透析が必要なのか、疑問に感じている方は少なくないと思います。
結論から言うと、透析が必要となるのは腎機能が悪化することでそれに伴う症状を発症してしまうケースです。
透析になる原因は様々ですが、もっとも有名なものは「高血圧」「糖尿病」が挙げられます。
この記事ではなぜ透析が必要なのか、そして腎機能が悪化する原因について詳しく解説していきます。
なぜ透析が必要になるの?
人間にとって腎臓はとても重要な臓器です。
腎臓は水分と毒素を振り分けて体内を浄化する役割を担っているので、腎機能が正常に働かないと様々な病気にかかってしまう確率が高まります。
つまり、透析が必要になる理由としては「腎機能悪化」が挙げられます。
腎機能が正常稼働できない状態になり悪化すると、それに伴う症状である「尿毒症」を発症します。
腎臓の働きが不十分になった状態を腎不全といいますが、慢性腎不全になると「尿毒症」(※1)という病気になり、倦怠感や食欲低下、悪心、嘔吐(おうと)、頭痛といった症状が出現し、重症の場合、全身けいれんなどの症状が現れることもあります。心不全や肺水腫を起こし、息切れや呼吸困難なども出現しやすくなります。
もはやこの状態になると透析なしには体内浄化をすることができません。したがって腎機能が悪化した場合、透析が必要になります。
また、透析の役割は体内浄化のみではありません。
透析療法には次のような役割があります。
- 腎臓の機能低下による血液中の老廃物の排泄
- 尿が出ないことによって体内にたまる余分な水分と塩分の除去
- 電解質・血液のpH(ペーハー ※2)の異常の是正
腎機能が悪化する原因
腎機能が悪化する原因は、大きく分けて以下の2つが挙げられます。
- 高血圧
- 糖尿病
ここではそれぞれの原因について詳しく解説していきます。
高血圧
腎臓と高血圧は非常に密接な関係にあります。
腎臓は体内浄化という重要な役割を担当する臓器なので、高血圧ならではの合併症を持っていると、機能が大きく低下するためにいずれ透析が必要になるケースがあります。
糖尿病
糖尿病もまた、腎機能を低下させる原因のひとつです。
糖尿病における治療を一切しないまま放置していると、高血糖状態が続きます。これによって腎機能は悪化の一途をたどるので、結果として尿を作れなくなり、腎不全になります。
腎不全ならではの症状にご注意を
腎不全を起こして尿毒症を患うと以下のような症状が現れることがあります。
- 倦怠感
- 食欲低下
- 悪心
- 嘔吐
- 頭痛
仮に似たような症状に悩まされているのなら、腎不全を起こしている可能性があります。直ちに泌尿器科を受診するなどして精密検査を受けましょう。