腰部脊柱管狭窄症腰部脊柱管狭窄症の治療法新しい治療法X-STOP(間接的除圧術)

腰部脊柱管狭窄症腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

「腰部脊柱管狭窄症」を説明する前に、背骨の構造について知りましょう。

背骨の構造

背骨(脊椎)は頭から腰までつながる24個の小さな骨(椎体)で構成されています。
骨と骨の間には椎間板と呼ばれる軟骨が挟まっていて、衝撃を
やわらげるクッションの役割をしています。

背骨の構造背骨の構造

腰部脊柱管狭窄症とは?

加齢とともに椎体や椎間板・靭帯などが変形すると、脊柱管が狭くなり
中を通っている神経の束を圧迫します。

腰部脊柱管狭窄症とは? 腰部脊柱管狭窄症とは?

どんな症状が出ますか?

間欠性跛行(カンケツセイハコウ)腰部脊柱管狭窄症になると、腰やお尻、足にかけて、痛みやしびれが出たり「間欠性跛行(カンケツセイハコウ)」と呼ばれる症状があらわれます。

間欠性跛行とは?

ある程度の距離を歩いていると、腰や脚がしびれたり
痛みで歩けなくなるが、イスに座ったり、前かがみで少し休むと症状が軽くなり
また歩けるようになる。
このような症状を間欠性跛行と言います。

症状が進むと歩くことが出来る距離が短くなり、日常生活が困難になっていきます。

間欠性跛行とは?

腰部脊柱管狭窄症の治療法

従来より、腰部脊柱管狭窄症の治療には以下のような方法があります。

保存的療法

薬物療法:腫れや痛みを弱める薬(非ステロイド系抗炎症薬)や
      痛み止めの薬を使用します。
ブロック療法:痛みが激しい場合、硬膜外ステロイド注射を使用します。
理学療法:温熱療法または体操などを行います。
保存的療法

外科的療法

深刻な症状の場合、手術が必要となる場合があります。
椎弓と呼ばれる骨の一部や靭帯を切除し、狭くなった脊柱管を広げる「開窓術」や、
背骨の後側の骨を大きく切除する「椎弓切除術」などを行います。
広範囲に骨の切除を行った場合は、金属製のネジや棒で骨を固定(連結)する
「脊椎固定」を行う場合があります。
手術の際は、通常、入院・リハビリなどが必要となります。

外科的療法

新しい治療法(間接的除圧術)

間接的除圧術とは?

従来は、神経(脊椎)を圧迫している箇所の骨を直接手術で削ることにより、
圧迫を取り除いていました。
間接的除圧術では、骨を削るのではなく、腰椎の後方の棘突起という骨と
骨の間に小さな「脊椎用インプラント」と呼ばれる医療機器を設置し、
神経の通り道(脊柱管)を広げます。これにより、神経の圧迫を取り除き、
腰や足にかけての痛みを緩和します。
この治療法の特徴は、通常、骨を削ったり、神経を直接触ったりすること
がないため※1、従来の外科的療法に比べて、神経を傷つけるリスクが
低くなるだけでなく、早期の痛みの軽減が行えることです。
また、局所麻酔下での手術の可能です。

欧米では10年近く前から行われており安定した成績を出しておりますが本邦では
2011年1月より保険適応されています。

インプラント

※1通常、神経の圧迫を取り除くために骨を削ることはありませんが患者さんの症状によっては、適切な位置へ脊椎用インプラントを設置するために骨を削る場合があります。

手術前手術後

手術の方法

手術は麻酔(局所麻酔でも可能)をして行います。
ベットに横向き(右向き)またはうつ伏せに寝た状態で背中を一か所(4~8cm程度)切開します。
① 棘突起の間に手術器具を入れ、間隔を広げます。
  この操作により、狭くなっていた脊柱管が広がり、神経の圧迫を取り除きます。

手術の方法

② 広げた棘突起と棘突起の間に、脊椎用インプラントを設置します。
  脊椎用インプラントが支えとなり、脊柱管が狭くなるのを防ぎます。

手術の方法

手術の対象となる方

50歳以上の腰部脊柱管狭窄症の患者さんで、6ヶ月以上の保存的療法によっても、
歩くと脚がしびれて歩けなくなったり、痛みが強くなるような方が対象となります。
ただし、脊椎の状態や、全身の健康状態等によっては、対象とならない
患者さんもおられます。

手術にともなうリスク

専門のトレーニングを受けた医師が手術を行いますが、ほかの手術と同様、
患者さんの状態により、手術を受けることによるリスクがあります。
詳しくは当院の脊椎専門医にご相談ください。

退院後の生活

退院後も手術後の経過を診るために、検査が必要です。
手術を受けたところやその周辺に痛みを感じた場合はすぐに当院整形外科にご相談下さい。
また退院後にも、しっかりリハビリテーションを行う必要がありますので、
担当医師と退院後の生活についてもご相談下さい。

この手術の他にも腰や足の痛みについて、当院のペインクリニック外来をはじめ近隣の大学病院等と連携を取り患者様にとってベストな治療法を相談させて頂いております。
腰痛でお悩みの方は御相談頂ければ、貴方に合った治療法の提案をさせて頂きますのでお気楽にご相談下さい。


整形外科 須郷 正徳

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